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最新の資料から見るミニカー(超小型車)の特記すべき安全性について

以前超小型車に関する安全性について現在存在するミニカー登録のデータを用いて解説をしましたが、2012年(平成24年度)のデータでしたので、最新版の2017年(平成29年度)を使って分析を行ってみました。

前回の解説を裏付けるデータと、軽自動車や普通自動車に比べて圧倒的に安全なデータが判明しました。

見た目で判断されるミニカー(超小型車)の正しい安全性についてこのページを見てぜひ判断してみてください。

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今回使用するデータについて

今回資料するデータは公益財団法人交通事故総合分析センター(通称ITARDA)の「交通事故統計年報 平成29年度」になります。
一般の方も登録すれば無料でPDFをダウンロード出来ます。

当事者相関別交通事故件数(死亡事故件数)

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年度が替わっても掲載しているページは同じページなので、複数年ダウンロードして見比べることが出来ます。

上の表は年間の当事者相関別交通事故件数となります。

第一当事者とは事故を起こした当事者、第二当事者は一般的に被害者と判断されます。

ミニカー・軽自動車・普通自動車とまとめた表を見てみましょう

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※登録台数は日本自動車工業会の自動車統計月報の2019年2月を利用、ミニカーは2018年度の課税状況件数

ちなみにミニカーでのほかの年度の件数を見ると、第一当事者・第二当事者は
平成28年度で84件、148件
平成27年度で84件、157件
平成26年度で75件、137件
と意外なほどブレがありません。

比べてみると一目瞭然ですが、ミニカーの事故確率は軽自動車・普通自動車に比べて圧倒的に低い傾向が出てきました。

特に第一当事者確率は他の車種とオーダーが1桁違います。という事は事故を起こす確率が他の車種より圧倒的に低いことを表します。

第二当事者確率も他の車種より圧倒的に低い確率になります。元々登録台数が少ないという事も一因だとは思うのですが、事故にあう確率も他の車種より低い確率になります。

下の表は「当事者相関別死亡事故件数」で、死亡事故が起きた件数になりますが、ミニカーは1件という件数になっています。ほかの年度を見るとどちらかというと自損事故での死亡件数がほとんどです。件数はどの年度でも1件ほどで、年度によっては全く発生していない年度もあります。

当事者順位別・人身傷害程度別・当事者別死傷者数

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この表を見るとミニカーが絡む事故において軽症者が圧倒的に多く、重傷者以上が少ないという特徴がわかります。割合を見ても他の車両区分より大きくなることはありません

事故類型別・当事者別交通事故件数

次の表は事故が起きた時の状況を表した表になります。

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横幅が狭いことにより良く誤解が起こる「転倒」による事故ですが、平成29年度では4件ととても少ない件数になっています。この事故統計は三輪車のミニカーも含まれますが、それも併せて4件しかありません。

ちなみにほかの年度でも件数はこの程度の件数になります。どちらかというと軽自動車の方が「転倒」は多く、ほかの車種を押さえてトップの件数になっています。

ミニカーで多い事故は「出合頭」でこちらは前回の記事でご紹介した通りの傾向が出ています。

まとめ

以上で最新の交通事故統計を使って分析してみた結果です。

やはり、ミニカー登録の速度が60km/hに制限されている事と、一般道のみ通行可という所で大きく安全性に寄与していることがわかると思います。

「衝撃は速度の2乗である」というとても単純な事で速度が低いという事はとても大事な点です。速度が低いため重傷者以上の件数も少ないものとなっている。

ミニカーって見た目に安全性に問題があるような意見が良く見受けられますが、正しくデータを分析してみると他の乗り物の中でも安全な乗り物であることがわかってもらえたかと思います。

「転倒が多い」という点も見た目で判断される事ですが、実際にはトールボーイ型の形状が多い軽自動車の方がよほど転倒しやすく、危険な傾向が出ています。

2020年に登場が予定されているトヨタの超小型EVですが、現在のワーキンググループでは軽自動車のカテゴリーの一つとして販売されそうです。そうすると2021年から形式指定車はすべて自動ブレーキを装備する必要があるため自動ブレーキが標準装備になると思います。

この事故統計を眺めていると自動ブレーキが普及を始めた平成24年度に116,739件あった追突事故が平成29年度には80,649件に、横断歩道の事故は17,997件が平成29年度には14,318件になっています。

それほど自動ブレーキは安全性に大きく寄与します。

超小型車規格は40km/hまでの安全衝撃ボディを要求されますので、規定上の最高時速60km/hであれば十分カバーできると思います。時速20km/h落とすのは一瞬です。

さらに自動ブレーキを標準装備した超小型車は私は理論的に考えて自分で運転できる乗り物はでは一番安全ではないかと無いと思っています。

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