令和2年4月1日よりミニカーの保安基準が変更、コムスはどうなの？│勝手にオススメ

令和2年4月1日よりミニカーの保安基準が一部変更されました。

主に安全性を高めるための一部変更ですが、車高が低いミニカーを対象にしています。

変更点についての説明と、コムスはどうなの？中古車で買っても問題ないの？という点について確認してみました。

1 保安基準の変更点について
2 コムスはどうなるの？
3 まとめ

保安基準の変更点について

超小型車の議論が進む中そもそも、なぜこの時期にミニカーの保安基準の変更があったのでしょうか？

今回の変更点ですが、

他の車両からの視認性の向上対策
乗員保護に関する安全性向上対策
その他の安全性向上対策

の3つの対策がとられました。

公道を走行するカートの安全基準を強化します
ー　道路運送車両の保安基準等の一部改正について　ー

国土交通省HPより

（１）他の車両からの視認性の向上対策

対策	定める基準の概要	基準の対象車両
地上から１m 以上の高さにおいて、前後・左右から見ても一定の面積が視認できる構造となっていること	地上から１m 以上の高さにおいて、前後・左右から見ても一定の面積が視認できる構造となっていること	座席の地上からの高さが500mm 未満の三輪又は四輪の原動機付自転車（またがり式座席のものは除く）
夜間被視認性向上灯火器の義務化	尾灯を構造物の最大高さ付近に取り付けること	座席の地上からの高さが500mm 未満の三輪又は四輪の原動機付自転車（またがり式座席のものは除く）

（２）乗員保護に関する安全性向上対策

対策	定める基準の概要	基準の対象車両
座席ベルトの装備義務化	２点式又は３点式の座席ベルトを装備すること	三輪又は四輪の原動機付自転車（またがり式座席のものは除く）
頭部後傾抑止装置の装備義務化	頭部後傾抑止装置（ヘッドレスト）を装備すること	三輪又は四輪の原動機付自転車（またがり式座席のものは除く）
かじ取衝撃吸収構造の義務化	かじ取装置が衝撃を吸収する構造となっていること	三輪又は四輪の原動機付自転車（バーハンドル式は除く）

（３）その他の安全性向上対策

対策	定める基準の概要	基準の対象車両
回転部分の突出を禁止	車体からタイヤが突出しない構造となっていること	三輪又は四輪の原動機付自転車

の大きく分けて3つです。

基準の対象車両を見てみるとわかるのですが、明らかに”マリカー”と呼ばれる公道カートにターゲットを定めた基準対策になっています。

cart

公道カートとは遊園地や専用サーキットを走るためのゴーカートに公道を走るための最低限の保安部品を追加した公道を走れるゴーカートの事を言います。

写真を見るとわかりますが、座席の地上からの高さが500mm 未満の車両なので、1m以上の高さに「前後・左右から見ても一定の面積が視認できる構造」を追加するのと、「尾灯を構造物の最大高さ付近に取り付ける」事が求められます。

さらに「２点式又は３点式の座席ベルトを装備する」事「頭部後傾抑止装置（ヘッドレスト）を装備する」事も求められますし、「車体からタイヤが突出しない構造となっている」事にも対応しなければなりません。

「かじ取装置が衝撃を吸収する構造となっている」事はこの写真から見るとわかりませんが、ベースがゴーカートという事を考えると多分対応していると思いません。

こうしてみると明らかに”マリカー”を対象に考えられた基準です。

はっきり国土交通省のHPで明言されています。

道路運送車両法（昭和 26 年法律第 185 号）において原動機付自転車に区分される公道を走行するカートにあっては、外国人観光客らが運転する車両を中心に事故が相次いだことから、運転者の安全を確保するため、車両安全対策検討会の下に設置した「四輪原動機付自転車安全対策ワーキンググループ」において、四輪原動機付自転車等の安全対策の検討を行った結果、昨年 12 月に対策の内容がとりまとめられた。

国土交通省HP：公道を走行するカートの安全基準を強化します

もっとも、合理的ですし、対策内容に関しても十分乗員の安全を考えられた事なのでとても良い保安基準の改正だと思います。

このうち「被視認性向上部品の設置義務化」と「シートベルト」に関しては”既存車に関しても令和2年4月1日から実施”なので今あるミニカーでも否が応でも対応しなければなりません。

もちろん新車として販売される場合はすべて対応しなければなりません。