コムスを購入するには新車で購入する場合と、中古車で購入する場合があると思います。ココでは新車を購入する時とグレードの違い、中古車で購入する時の注意点について書いてみました。車雑誌で語られることのないコムス購入方法について実体験も交えて詳しく書いてあるので参考にしてください。
※2022年4月1日からモデルチェンジが行われますので情報を反映しました
新車で購入するには
コムスを新車で購入する場合は全国のトヨタディーラーで購入することが可能です。公式HPでディーラー一覧があるので、そちらで購入できます。
後述しますが、試乗車のあるディーラーもありますので試乗もすることが出来ます。ただし、営業マンはコムスに関して詳しくないのでぜひこのHPで下調べしてください。
コムスのグレードは
コムスですが大きく分けて2タイプ、細分化すると4タイプあります。
- ビジネス用途の(B・COM)
- パーソナル用途の(P・COM)
さて、どんな違いでしょうか?
違いの説明をしてみました。
ビジネス用途にぴったりなB・COM
デリバリータイプ
メーカーHPより引用
トランクの大きさが高さ875mm、横965mm、奥行き590mmのBOXタイプで大きな荷物を積むことが出来ます。
長尺物以外でこのトランクに入らないものはほとんど無いでしょう。
セブンイレブンや宅配で使われているタイプで、たぶんコムスの大多数がこのタイプだと思います。
色もすべてのオプションが選べます。
価格は一番高い税込み984,500円です。
デッキタイプ
メーカーHPより引用
BOXタイプのトランクではなく、トラックのようにオープンタイプの荷台になっていて幅1,005mm、奥行き675mmあります。
ヤクルトの宅配や、酒屋さんでよく使われているタイプで雨には濡れますが、前後左右のバーを使って固定すれば色々な荷物を積むことが出来ます。
色は標準色のシルバー・ブラック以外はオプションのホワイトパールしか選べません。
価格は中間の税込み940,500円です。
ベーシック
メーカーHPより引用
荷台のないタイプでコムスの中で一番安価なモデルになります。
荷台が無いといっても工夫次第で色々な荷物が載せれます。
このモデルだけ塗装されておらず、素材のプラスチックの白色です。
しかもこのモデルだけオプションでも色を選ぶことが出来ません。
デリバリータイプやP-COMのトランクボックスを取り外すとこの形になるそうです。
価格は一番安い税込み799,700円です。
パーソナル用途にピッタリなP・COM
メーカーHPより引用
ビジネスよりのB・COMに比べてパーソナル色が強いモデルです。
トランクはBOXタイプで高さ465mm、横695mm、奥行き565mmで少し小型ながら、普段のお買い物や、通勤・通学バッグ、趣味のアイテムなどが積める大きさになっています。
装備としては前はフロントガラス上面がシェードタイプになっているぐらいです。
パーソナルタイプの特色でしょうか、色も装備もすべてのオプションが選べます。
価格は上から2番目の税込み960,300円になります。
私が所有している物もこのタイプになります。
主要諸元は?
B・COMとP・COM大きく分けて2タイプあるのですが、大きさと重量が少し異なるぐらいで、動力は同じモーターを使用しているため走行性能はあまり変わりません。
多少の違いはありますが全長240cm、全幅110cm、全高150cmのサイズと重量約420kg
定格0.59kw(馬力換算で6.8PS)のモーターで最高出力は5kw、トルクは40N・mを発生します。
詳しい諸元はメーカーの公式HPをご覧ください。
B・COMベーシックタイプは他のタイプより10~20kg軽いので走行性能は若干余裕があると思います。非力なコムスの20kgは大きいです。
基本装備も同じで、単純にデザインと何を運びたいかによって変わってきます。
オプションは?
オプションですが、グレードにより多少変わりますが、ほぼ同じものを選べます。詳しいオプションは公式HPをご覧いただければわかりますが、普通の車なら標準でついてくるサンバイザーやアクセサリーソケットも装備もオプションになっています。
オススメというか必ずつけておいた方がよいオプションとしては”アクセサリーソケット”と”キャンバスドア”です。アクセサリーソケットはつけておかないとドライブレコーダーや夏場に必要な扇風機など取り付けることが出来ません。後付けすることも出来ませんので、必須オプションだと思います。
キャンパスドアも製造ラインの時に取り付けされるため基本後付け出来ませんので必須だと思います。雨の日や冬の寒い時はとても役に立ちます。というか無いと快適性が著しく落ちてしまいます。オマケでついてくるサイドバイザーですが、ドアを外して走っていた時の突然の雨の時にとても役に立ちます。サイドバイザーがあるおかげで、雨があまり車内に入ってこなくなります。
あとは外見に関するものがほとんどですので、好みで選べばよいかと思います。
コムスって新車しか買えないの?中古車はあるの?
コムスは新車で買うと785,000円、一番高いものだと903,000円、ドアバイザーやアクセサリーソケットを付けると高いものだと100万円近い買い物です。一人乗りだし、車の大きさや性能の割には高いと思っている方もいらっしゃると思います。コムスの完成度や特徴、ミニカーにおいてオンリーワンな事を考えると納得できるのですが、それでも中々購入するにはためらう金額です。
新車だと軽自動車も買えそうな価格、でも中古車だとどうでしょう。インターネットで探してみると常時30台~40台ぐらい登録されています。価格的にも半額ぐらいで販売されています。登録されている中古車の詳細を見てみると2012年や2013年登録のモデルが割と多いのですが、なぜでしょうか?
現行コムスは2012年7月から販売されています。販売当初から一般ユーザー用の「P・COM」と呼ばれる一般向けのモデルもあったのですが、販売の主体は「B・COM」と呼ばれるビジネス用途の物が大多数を占めていました。
その「B・COM」ですが、法人リースで契約されている物が多かったためリースアップの5年を過ぎた2017年の年末あたりから徐々に中古車市場にも現れることになりました。他にもヤフオクでも常時10台以上ラインナップされています。
私も最初は新車の価格に驚いて中古車を探したので、その時に色々調べたことを書いてみたいと思います。
中古車で販売されているモデルは?
今までに販売されたコムスのモデルの中で最も販売台数が多いのは「B・COM」のデリバリータイプだと思われます。
2018年8月に累計で7,000台以上発売されて、その中の8割が法人用途だそうです。法人用途だとどうしてもやはり荷物がたくさん積めるというのは便利ですのでこのタイプになります。特にセブンイレブンの宅配用として採用されたためか、白と緑の2トーンカラーの個体が多くみられます。
まれに「P・COM」と呼ばれる個人用途向けの物も見られますが、個体数は少ないと思います。
コムスの利用用途から考えて、走行距離数はそれほど多くない物が多いです。1万キロ以上走っている個体はあまり見ないです。電気自動車ですので、痛む部品も少ないと思います。唯一問題になるのがバッテリーだと思うのですが、こちらは購入してみないとよくわからないというのが本音です。1メモリで代替7km位走りますので、その辺り明記してあると目安にはなります。ちなみにバッテリー交換は20万円ほどと聞いています。
モデルチェンジとその内容
コムスは現行型になってから大きく2回モデルチェンジをしています。
1.初期型(1型):2012年7月~
一番最初に販売された初期型と言われるものです。
2.【2型】:2014年4月~
- 外観色追加
- ヘッドランプHi/Lo切替機能
- ディスクブレーキの採用
- オプション装備品の充実(新意匠ストライプステッカー・サンバイザー・新意匠フロアマット)
我が家のコムスもこのタイプです。
3.【3型】:2018年10月~
- 坂道発進可能角度を11度から13度へ改良
- ニュートラル状態でアクセルを踏むと警告音で知らせる機能追加
- ボディーカラー追加(シルバーメタリック)、フロントフードをボディ同色
4.【4型】:2022年4月~
- 最大積載量が変更されました
- P・COM:45Kg
- B・COM(デリバリー):45Kg
- B・COM(デッキ):90Kg
- その他の変更点
- パーキングブレーキかけ忘れ/戻し忘れ警告を追加
- 充電ケーブルの長さの延長(3m→5mに延長)
- キャンバスドアのカラー変更(ブラック→グレー)
2021 年 6 月 28 日に道路交通法施行令が改正され最大積載量が30kgから90kgに改正されたのに合わせB・COMのデッキタイプが最大積載量90Kgになりました。そのほかのモデルもベーシック以外は15Kg増えて45Kgになりました。
そのほか小変更がされています。
個人的には【2型】から内容が大分ブラッシュアップされており、オススメなのですが、中古市場にはまだ個体数は少ないです。
なぜ中期モデルからがオススメかというと。
フロントブレーキがディスクブレーキになった
フロントブレーキがディスクブレーキになったことでブレーキタッチがダイレクトになりました。前期のドラムタイプも乗ったことがありましたが、効き自体は変わりないので、前期型でも止まれないということはありません。
あとは回生ブレーキの制御が少し異なり、ドラムブレーキタイプは時速20km/hぐらいで回生ブレーキが効かなくなるのに対し、ディスクブレーキタイプは15km/hまで回生ブレーキが効きます。乗り比べてわかるぐらいの違いですので通常は全く問題ないのですが、たった5km/hの違いですが、微妙によくなってるのでやはりディスクブレーキタイプがおススメです。
装着済みオプションと以外にかかる運送費について
中古ですので、オプションは選べないのですが、個人的に付いていてオススメはアクセサリーソケットとキャンバスドアです。キャンバスドアは割と付いているのですが、アクセサリーソケットが付いている個体は少ないと思います。「P・COM」は割と付いてるイメージがあるのですが、「B・COM」はビジネス用途のため付いているのはあまり見たことはありません。
アクセサリーソケットがあるとドライブレコーダーやカーナビなど電装品を付けることが出来るので、できればあった方がよいと思います。後でも線を割り込ませれば取付が出来ないこともないのですが、割と邪魔くさいと思います。
キャンバスドアに関しては初期型はジッパーがプラスチックの物なので、ジッパーが脱線しやすいと聞いています。こちらは現在は改良されてYKKの金属の物になっています。それと元々色は黒いのですが、直射日光にさらされている個体は色が抜けてグレーになっています。このあたりからも保管状況がわかると思います。キャンバスドアは後でも別売りで買うことが出来るので、最悪購入すればよいと思います。ただし、元々メーカーオプションで製造ラインで取り付ける物なので後から付けようとしたとき基本的に取付が出来ませんので気を付けましょう。
それとコムスは航続距離が50kmほどしかないので、購入先から陸送で送るとバイクでも車でもない中途半端なサイズなだけに取り扱い不可な陸送会社もあって意外に高額になる場合があるので総額で考えて新車と比べてみてください。差額が20万円ほどならバッテリーが否応にでも新品になる新車も考えてもいいかと思います。
リコール及び改善対策について
コムスは過去4回リコールと改善対策の届け出を出しています。
ギアボックスの不良による発進が出来なくなる恐れ (2014年11月20日)改善対策
ステアリングボックスの不良によりハンドルが効かなくなる恐れ(2016年10月26日)リコール
バッテリーの溶接不良により走行できなくなる恐れ(2019年4月18日)改善対策
かじ取り装置の不具合によりかじ取り操作が出来なくなる恐れ(2021年5月57日)改善対策 NEW
それぞれ車体番号に黄色い印が打っているらしいので確認しましょう。
もし対策されていなかったとしてもリコールや改善対策の対応はメーカーの義務ですので、近くのトヨタディーラーへ相談してください。
2019年4月19日にバッテリーの溶接不良によるリコールが出ています。こちらはなんとバッテリーの無償交換になります。当該不良品のみかすべてのバッテリーの交換になるかわかりませんが、バッテリーが新品になるというのはボーナスポイントではないでしょうか?
試乗してみたい
中古車で販売されている物の大半はナンバープレートがありません。転売を行うときに必ず廃車処理をしなければいけないので、ナンバープレートも市町村役場へもっていく必要があるためです。少し大きな中古車センターでは少しだけ乗れるかと思いますけど、コムスの良さは出来れば一般道で試していただきたいと思います。
特に時速20km/h以上出さないと回生ブレーキが効かない状態になるのでブレーキが甘く感じます。構内試乗でよく見るコメントですが、そこだけ感じると「こいつは止まらない車だ」となるのですが、20km/h以上出すと回生ブレーキが効いてくるので物凄くコントローラブルなブレーキになります。ある程度広いトヨタのメガウェブでの試乗でもブレーキが効きにくいというコメントを見ることがありますが、一般道を走るとわかるのですが、少し走るだけで思うがままにスピードコントロール出来、高齢の母親からもブレーキはよく効くとコメントがあるので、その辺りは勘違いしやすいポイントです。
公式HPで試乗車があるディーラー一覧があるので、問合せをすれば試乗車が置いている店舗を教えてくれると思いますし、近い場所だと試乗車を持ってきてくれるところもあります。ただ発売からしばらくしているのであったとしても初期型である場合が多いと思います。
初期型のコムスも試乗したことがあるのですが、主要諸元や装備品は現行とほとんど変わりませんので、ブレーキだけ感じが変わるだけだと思って頂いて大丈夫だと思います。ぜひ試乗してみてください。コムスユーザーがシートをスポーツタイプに変更したり、ハンドルを交換したりするぐらい皆さん楽しんで乗っています。物凄く楽しい車ですよ!
コムスが補助金の対象になりました
2022/4/28:NEW
すべてのグレードにおいて20万円の補助金が交付されます。
新車で購入する必要がありますが、一番安価なB・COMで799,537が60万円切ってきます。一般向きのP・COMでも960,300が約76万円で購入できます。
補助金の条件は新車で購入し、その後3年間は所有しないといけません。途中で売却した場合は補助金の返納の義務が生じます。
予算には上限があるため、予算の上限に達した時点で補助金は交付されません。
補助金の制度は日々変わってます。念のため、購入時に販売業者さんへ確認してください。
2021/9/14:NEW
東京都民の方はさらに18万円の補助金が出ます!
すべてのグレードにおいて18万円の補助金が交付されます。
東京都にお住まいでかつ新車で購入する必要がありますが、一番安価なB・COMで799,537が約32万円で購入できます。一般向きのP・COMでも895,278が約52万円で購入できます。
2022/3/31でいったん東京都の補助金は締め切りになりました。令和4年度に関しては未定となっています。
令和4年度も補助金18万円の対象となっていましたが、2023/3/31で申し込みが終了します、初度登録日が2023年2月24日までの電動バイクが対象となっています。
まとめ
新車で購入すると100万円近いのですが、おためしで中古というのも良いと思います。使い勝手も良いですし、維持費も安い、屋外に100Vコンセントがあれば充電できるので気軽に乗ることが出来ます。走る・曲がる・止まるの完成度が高く、想像以上にきっちり作られていることにビックリすると思います。特に注目度が半端ないので新しもの好きな方にはオススメです。
補助金も20万円交付されることになったので、価格差が無ければ新車で購入するのも良いと思いますよ。