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コムス乗りがc+pod(シーポッド)に乗ってみた、リアル試乗レビュー

トヨタ自動車が2019年の東京モーターショーで発表し、2020年12月に発売されたc+pod(シーポッド)現在はカーシェアを行う会社や一部法人しか購入できませんが、今回関西地方で唯一、カーシャアリングサービスを行っている比叡山でシーポッドに乗ることが出来ました。

コムスとリーフユーザーが超小型モビリティのシーポッドに乗ってみて試乗レビューしたいと思います。

意外な実力にビックリしたので最後までどうぞ読んでください。

滋賀トヨペットが行っているカーシェアリングサービス

比叡山のカーシャアリングサービスですが、滋賀トヨペットが行っている物で、比叡山スカイライン限定のカーシェアリングサービスとなっています。

2020年に新たに超小型モビリティ規格が出来てから移動に制限は無くなりましたが、車両の管理上の問題で比叡山ドライブウェイ限定のサービスとなっています。

現在は山頂駐車場と東塔駐車場に2台ずつ、計4台ものシーポッドをレンタルすることが出来ます。

比叡山山頂には車で行くか、バスかロープウェイを乗り継いでいかないと行けないので、結構ハードルは高いのですが、今回だけは仕方ありません。頑張ってリーフで東塔駐車場に向かいます。

駐車場には白とオレンジ(赤?)色のシーポッドが並んでおり、今回は白を借りることにしました。

利用開始も鍵開けも全てスマートフォンで行う事が出来ます。開始時間の15分前から開錠することが出来るので車両のチェックと注意事項を読んでカメラをセットし、車内をチェックします。

車内チェック

シーポッドですが、事前に調べていた通りボディは軽量化のためプラスチックで出来ています。叩くと軽いポコポコした音がしますが、社内の下回りを除いてみると当たり前ですが鉄のフレームがあります。

一通りの車としての機能はすべて備わっており、質感も軽自動車に準じる質感です。シフトノブは無い代わりに「R」「N」「D」のボタンがあり、ボタンを押すことで走行モードを切り替える仕組みになっています。コムスと同じく「P」が無く、駐車時にはサイドブレーキを掛けます。

走行モードの切り替えがボタン式という事で違和感を覚えると思うのですが、確実に目で見てモードを切り替えるという事は「前進」「後進」を確実に切り替えることが出来るメリットもあるので、安全性を考えれば十分「あり」な仕組みだと思います。

空調は夏はクーラー、冬場はシートヒーターと割り切った装備になっています。クーラーを動作させるために当たり前ですが走行用バッテリーを使うためクーラーをONにするだけで走行距離が「139km」から「78km」へとまさしく「半減」します。リーフでもこれだけの落ち込みは無いのでバッテリー容量の少なさからくるかもしれません。

クーラーでこれだけバッテリーを使うのであれば暖房はもっと電力を使うため、採用を見送ったのも納得します。

電気自動車特有のメリットですが、熱源が無いためクーラーは良く効きます、車内スペースが小さいこともあるのでしょうがこの日は京都は32度の予報で比叡山山頂でも30度近い気温でしたがとても快適に過ごせました。

メーターはセンターメーターで速度とオドメーター、バッテリー残量の表示ととてもシンプルになっています。試乗したシーポッドにはポータブルナビが装備されていましたが、ハンドルの隙間から見るような形になり正直使いにくかったです。実際にはもう少し考えて装着したい所です。ちなみにバックカメラと連動しており、「R」に入れると後ろを映し出してくれました。

フロントドアはプラスチックですが、窓はちゃんとしたガラスになっています。パワーウインドウでは無く、手動で下にスライドさせる形の窓で、動作にはそれほど力は必要ありませんでした。

ドアを閉めた感じは全体がプラスチックで出来てるにしても中々シッカリした音で閉まります。走行中もドアがガタガタいう事もありませんでした。バックドアは電動ロックでスイッチ式になっているので普通の車と変わりません。

トランクもソコソコの大きさなので、普段のお買い物程度では全く問題無いでしょう。ただ、この辺りコムスの方が積載量的には有利かもしれません。

走行インプレッション

では道路に出て走り出しましょう。

まず走り始めて感じるのはコムスよりパワーがある事、そしてブレーキタッチが柔らかい事、ハンドルの重さやペダルレイアウト等軽自動車とそれほど変わりません。細かく分析すると

加速力

加速力はコムスより明らかに上ですが、驚くほど力強いわけではありません、急な坂道だと1人で乗ってもベタ踏みで40km/h出るかどうかです。2人乗るともっと遅くなると思いますが、致し方ない所かもしれません。

平地では必要十分な加速力で普段軽自動車乗っている方であれば不満は無いと思います。50km/hまでの速度の乗せ方も遅く無いですし、制限速度の60km/hもわざとパワーを絞ってる感じがします。

ちなみにこれまでに運転したことのある超小型モビリティの50km/h迄の加速を見てみましょう

■コムス
20km/h 3.62秒、30km/h 5.2秒、40km/h 7.81秒、50km/h 12.21秒
■シーポッド
20km/h 2.21秒、30km/h 3.27秒、40km/h 6.05秒、50km/h 9.03秒
■日産ニューモビリティコンセプト
20km/h 2.4秒、30km/h 3.45秒、40km/h、5.09秒、50km/h 7.44秒

当たり前ですが、スポーティな加速ではありません「日産ニューモビリティコンセプト」の方がもっとスポーティです。あれは80km/h程度まで出るので、完全に別物だと感じました。

ハンドリング

ハンドリングはいたって普通、変な癖もなく、ハンドルの重さもちょうど良いです。コーナーの変なロール感も無いですし、下りでも普通の車と全く同じか少し早い速度で走る事が出来ます。ただ、スポーティーさはコムスの方が断然上で、コムスは運転しているという感じが凄くするので、この辺りは好みの範疇かもしれません。

ブレーキ

ブレーキはハッキリ言って少し物足りない気がします。決して効かないわけでは無いのですが、軽自動車のような柔らかいタッチですぐに慣れますが、最初は違和感がありました。コムスはある意味ダイレクトな感じなので全く異なった感覚です。ただし、コムスにある回生ブレーキとの切り替わりの違和感等はありません。この辺りはさすがトヨタと唸らせます。

乗り心地、快適さ

乗り心地ですが、割と快適ですね、コムスと比べたら比べようがないほど快適です。普通の商用軽自動車並みといった感じでしょうか?

クーラーも効くので割と快適です。ただ走行中はずっとフロアが唸っているというかブルブル震えてる感じがします。後インバーターの冷却ファンでしょうか?電源ONにしているときはずーっとファンが回っており、エンジン車のラジエターファンのような音がするので、一般電気自動車よりうるさい感じはします。無音になる時がありません。全体的にトヨタのハイブリッド車をモーターで動かしているときの音がします。

当たり前ですが、車両が小さいのと恐ろしくオーバーハングが短いので運転はしやすいです。べダルレイアウトも変な感じはしませんし、2人乗りなんですがそれほど狭い感じもしません。

まとめ

今回1時間ほどかけて試乗したのですが、とてもいい印象でした。

ただ、自動車として考えるとましてやほかの電気自動車として考えると多分ほとんどの方が「全然ダメ」という評価になると思います。

ドアはプラスチックで出来てるし、乗り心地も自動車というカテゴリーで見ると全然ダメでしょう、パワーもありませんし、夏場はともかく冬場は暖房が無いのが一般的に非常に評価が悪いと思います。荷物だって大きな荷物は乗りません。

ただ、乗ってみてハッキリ思ったのは「これで十分かも」という感覚でした。必要にして十分、トヨタが掲げる「すべての人に移動の自由を」というコンセプトで考えると、車はやめられないが、大きな車を運転するには自信が無い層には結構響くと思います。とても運転しやすいし、普段のお買い物程度では全く問題ありません。以前も書きましたが、時速60km/hで安全ブレーキ標準装備、40km/hでの衝突安全ボディとなるとかなり運転する側も、最悪事故に巻き込まれる側にとっても安全な乗り物の一つであることには変わりません。

いざ市販するとなると補助金いれて150万円ですが、よく言われる中国製の47万円の電気自動車と比べると3倍もすると思われますが、安全性や全国のトヨタでサービスが受けられるところ、後は最近コムスのリコールがありましたが、中国製の電気自動車はどこまでサポートしてもらえるのかとても不安があります。その辺りの事を考えれば150万円でも高いとは思いません。維持費も安いですしね。

試しに全国のディーラーに1台置いて「試しに乗ってみます?」とおススメすると購入される方もいると思います。

何せ完成度が非常に高いと思います。響く層にはとても響く車だと思いました。

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