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もうこれで決まりなんじゃないの?超小型車(超小型モビリティ)の規格について。

最近になって超小型モビリティのワーキンググループでの資料が発表されたので、それを元に超小型車の規格について予想してみます。
もうほとんどこれで決まりじゃないのと思わせる内容です。

超小型モビリティ安全対策ワーキングにおける議論について

「地域と共生する超小型モビリティ勉強会」での車両局面と後に適した車両の安全対策の在り方について引き続き検討課題であったとして公道を自由に走行できる超小型モビリティの安全対策について議論が行われました。

目的は超小型モビリティを広く普及させる方法の一つとして形式指定を取得するためを想定し基準を検討するというものでした。

その時の資料は「超小型モビリティ安全対策ワーキングにおける議論について」と呼ばれるもので今回はその資料を見てみましょう。

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”超小型モビリティ安全対策ワーキングにおける議論について”より引用

車両の諸元ですが、どうやらコムスと同じミニカーでの登録をあきらめて軽自動車の枠で形式指定を目指す方向のようです。
排気量は現在の軽自動車の660cc以下を目指し、定員は何と4名まで想定しています。
そのため定格出力は日産ニューモビリティコンセプトを大幅に超える出力まで可能になっています。
実際には構造上最高時速が60km/hとされているので自主規制が働くと思うのでそれほど大きなパワーにならないと思うのですが、定員4名迄OKだとすると125cc想定の8.0kwでは足りなくなるためでしょうね。

8.0kwだとたった11馬力弱となってしまいます。

規格上は内燃機関を想定に入れていますが、実際には電気自動車として実用化されると思います。その場合どこまで出力を上げれるか楽しみです。

車両の大きさは車体寸法をミニカーと同一としています。このサイズは最近発表されたトヨタの超小型車と一致します。
果たしてこのサイズで4名迄乗せれるのかどうか自動車メーカーの腕の見せ所なんでしょうか。
最大積載量に関しては350kg以下という事で明らかに商用車として活用されることを想定されているので、これもトヨタから発表されているビジネス向けの超小型車と一致しそうです。

保安基準について

”超小型モビリティ安全対策ワーキングにおける議論について”より引用

さて、次に適用される保安基準ですが、”下表に含まれない(認定制度で緩和していない)基準は全て適用する”とあるので、
すでに社会実験として走行している日産ニューモビリティコンセプトにある基準はすべて含んだうえで、さらに一般道での走行を前提とした最高速度60km/h以下の制限を行う事で、今まで一定範囲のみ(許可された市内など)しか許されていなかった制限を撤廃する模様です。

二枠目の灯火器関連や操縦装置について車幅1300mm以下の場合は緩和するか否かという点ですが、これは車幅1300mm以下の場合現在実証実験で走っている物はトヨタのi-Roadになるのですが、i-Roadは基準例をすべて満たすのでもし1300mm以下の物が現れたとしてもi-Road同様の装備を持たなければならないことになります。
つまり、決められた操縦装置・舵取り装置を必ず装備する事になります。

三枠目の車内のインテリアにおいて衝撃吸収素材やシートベルト等の装備についての記載ですが、最高速度が30km/h以下の場合は緩和されるという事なんでしょうが、今回形式指定を目指す超小型車は最高時速60km/hなので緩和しません。

つまりシートベルトは必ず着用・衝撃吸収の為の装備は必須になります。

最後に一番気になる衝突基準についてはミニカーでは衝突安全迄の規定はされておらず、現在実証実験を行っている超小型車についても寸法要件迄ですので、注目される部分ではありますが、前面衝突基準を40km/hで想定された安全対策が義務付けられそうです。

この40km/hという基準ですが、少し前の資料になるのですが、ミニカーで起きる事故のほとんどが40km/h以下で発生しているという所から出たんでしょうね。

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”超小型モビリティ・ミニカーの交通事故に関する研究”より引用

又、”ポールへの側面衝突基準を適用しない事を可能とする。”の理解が難しいのですが、側面衝突に関しては衝突基準を設定しないととれそうです。
さすがに幅1300mmで座席が2つだと衝突基準は難しいところなんでしょうか。

まぁ何れにせよ、今まであいまいだった衝突基準が明確化されましたので安心した車作りが出来ると思います。

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トヨタの超小型車についてに見る超小型車規格の実現性について

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さて、先日発表されたトヨタの超小型車ですが、今までの事を含め全長・全幅・高さすべて今回まとめてきたサイズ要件を満たし、40km/hまでの衝突安全性を考えられて設計されているという事ですので、まさしく新しい超小型車形式指定を具現化した車と言えます。

ここまで出来上がっていることを考えれば今回提示された諸元と保安基準でほぼ決まりでは無いでしょうか?

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現行車種で超小型車規格に適用される物はあるのか?

さて、現在実証実験を含め走行している超小型車のうち新しい規格に適合するものはあるのでしょうか?

日産ニューモビリティコンセプト

日産ニューモビリティコンセプト
実証実験に参加しているので多分問題無いと思いますが、前面衝突基準の40km/hをクリアするかどうかがカギになりそうです。
逆に言うとそれ以外はすべてクリアしているので、そのまま発売までもっていけそうです。

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コムス

coms
我がコムスですが、ミニカーの区分で収まりそうです。
超小型車が軽自動車の1種類として形式指定を受けるのであれば、運用コストも軽自動車並みになりそうなので、逆にミニカー登録であるコムスはそのあたりのメリットは出せそうです。
現在試作である二人乗り用に関しては前面衝突基準の40km/hをクリアするかどうかでお蔵入りになってしまう可能性があります。
そのための車両補強やパワーアップなど考えると難しいのではないでしょうか?

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i-Road

i-road
これも一部実証実験で走っているのですが、前面衝突基準の40km/hをクリアできるかにかかっています。
たとえクリアできたとしてもそのまま自立出来ないのであれば難しそうですね。

BIRO

BIRO
本国のイタリアでは乗員2名なので行けそうですが、どう見ても前面衝突基準の40km/hはクリアできないでしょう。
あまりにも前が短すぎます。
他にもこの車体の形をしたミニカーが数種類出ています。
タケオカ自動車工芸のLaLa、中国のメーカーのFTC88Cなどです。
このあたりの物も前面衝突基準をクリアできなければ2名乗車など超小型車規格の恩恵にはあずかれません。

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まとめ

定員を2名以上にするという点で大きな恩恵を得られる超小型車ですが、やはりミニカー規格の上位互換ではなく、軽自動車の派生規格として出てきそうです。
そうなると今ミニカー規格で受けている恩恵がどこまで得られるかが興味があります。
やはり軽自動車だと車検制度・自動車保管場所届出が必須になり、保険代もファミリーバイク特約では契約できないのではないでしょうか?

コムスのように家の軒先に止めれるという事も出来なくなるかもしれません。

逆に車らしい装備が付くのでメリットはあると思いますが、その辺りのコストメリットを考えることが新しい規格の考えどころではないでしょうか?

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